ColdFusionは現時点で最新バージョンは2021(正式には「ColdFusion 2021リリース」)で2020年11月11日にリリースされた。大まかに2年に一回くらいの割合でメジャーバージョンアップがされている。 前バージョンとの互換性も重視されていて、新しいバージョンで動作が変更される際などには、元のバージョンの動きを維持する引数が用意されている場合がある。
ライブラリがバージョンアップされたことで動きが変わったなどの場合、または、不具合の修正やセキュリティ強化としてそれまでの動作と変更された場合などはその限りではない。
その情報がまとまった場所になく、頭の中にしか入っていないので、ここにメモしておこう。 (2022.10 更新)
有志によって作成されている cfdocs.org にも同じようにJVM引数を紹介しているページがあるので、こちらも参考にしてください cfdocs.org
JVM引数 | 内容 | 有効バージョン | 参考サイト |
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-Dcoldfusion.session.protectfixation="false" | セッションIDの振り直し処理を元(の固定化された状態)に戻す | 9+SecurityPatch~ | クラスタ環境ColdFusionで別サーバー・インスタンスに切り替わった際の動作 - ColdFusion Associate |
-Dcoldfusion.trim.dbresult=true | クエリオブクエリのWHERE検索で対象データの末尾の空白を無視して検索するように戻す | 11Upd9~ | https://tracker.adobe.com/#/view/CF-4100830 |
-Dcoldfusion.xml.usexslt1=true | XSLT 1での呼び出しに戻す | 10~ | https://www.samuraiz.co.jp/coldfusion/upgrade/img/ColdFusion_migration_2017.pdf#page=57 |
-Dfile.usesystemencoding=true | .cfmや.cfcファイルのエンコードの自動判別を止め、以前のVer.に戻す | 11 Upd3~ | ファイルエンコードの自動判別に伴う問題について - ColdFusion Associate |
-Dcoldfusion.literal.preservetype=false | データ型の保持を無効にして、以前のVer.に戻す | 2018~ | データ型についての注意(デフォルトの動作が変わりました) - ColdFusion Associate |
-Dcoldfusion.rmi.enable = true -Dcoldfusion.rmi.enablelcds = true |
無効化されたLC DataManagementのリモートアクセスを有効化(無効のまま推奨!) | 11Upd19~2018 | https://helpx.adobe.com/jp/coldfusion/kb/coldfusion-11-update-19.html |
-Dcoldfusion.number.allowdotsuffix=true | cfifの演算子比較(is, gt 等)で、"1."や"2."などピリオドで終わる文字列を以前と同じ数字に変換する | 2021β |   https://tracker.adobe.com/#/view/CF-4214261 ; |
-Dcoldfusion.datemask.useDasdayofmonth=true | DateFormatのマスクの大文字Dを以前のバージョンに戻す | 2021Upd1~ | https://cfassociates.samuraiz.co.jp/index.cfm/faq/coldfusion2021/cf2021-dateformat/ |
-Dcoldfusion.xml.allowPathCharacters=true | XML機能でパスに/や\が含まれているとブロックされる動作を元に戻す | 2021Upd5~、2018Upd15~ | ColdFusion(2021 リリース)アップデート 5 |
-Dcoldfusion.cfclient.enable=true -Dcoldfusion.cfclient.allowNonCfc=true |
無効化されたcfclientを動作を元に戻す(無効のまま推奨!) | 2021Upd6~、2018Upd16~ | ColdFusion(2021 リリース)アップデート 6 |
また、互換性は関係なく、Javaのシステム引数でColdFusionでも使用する場合があるものも紹介します
JVM引数 | 内容 | 有効バージョン | 参考サイト |
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-Duser.language=ja -Duser.country=JP | クラウドなど英語がデフォルトの環境でColdFusionを日本語版として動かす | MX~ | Javaデフォルトロケールがja_USとなった場合のja_JPへの戻し方 - ColdFusion Associate |
-Dhttps.proxyHost=プロキシホストのURL -Dhttps.proxyPort=プロキシのポート番号 -Dhttps.proxyUser=プロキシへの接続ユーザー -Dhttps.proxyPassword=接続ユーザーのパスワード |
ColdFusionサーバーからのhttpリクエスト時にプロキシを経由する | 11(Java 7)~ | JVM引数: proxyの設定について - ColdFusion Associate |
-DDEBUGGER_SERVER_PORT=portNumber -DDEBUGGER_TRACE=true |
ColdFusion デバッグ用サーバーのポートの固定 〃のトレース情報 |
Set up ColdFusion to use the Debugger | |
-Djdk.lang.Process.allowAmbiguousCommands=true | Java11.0.11以降+CF2021でColdFusionの拡張セキュリティを有効にすると 起動時にODBCパッケージでハングするのを回避 |
Solved: Re: ColdFusion 2021 conflict between Sandbox Secur... - Adobe Support Community - 12179670 |
※覚えている範囲のメモなので、間違っていたり情報が古くなっていたらすみません。